「フィレンツェ彫り」って知ってます?
- faloorafe
- 2024年8月25日
- 読了時間: 2分
更新日:2024年9月17日
ども、彫金工房Falò-orafe(ファロオラフェ)の淺野一です。
今回はジュエリー、アクセサリーを作る上での技術のお話
みなさん「フィレンツェ彫り」って知ってますか?

↑「伝統的なフィレンツェ彫りのアート作品」
ジュエリー、アクセサリーに昔からある技術「彫金(ちょうきん)」
今では、金属を彫ることに限らずジュエリー、アクセサリーを作る職人を「彫金師」と呼ぶことが多い気がしています。
実際、私の肩書もジュエリー、アクセサリーを作る者としての「彫金師」とさせて頂いています。
この「彫金」、本来は読んで字のごとく「金属に模様などを彫る技術」の事で
日本では「和彫り」と呼ばれる技巧があります。
鶴や亀、松竹梅といった模様の彫りが有名でしょうか?
彫った面がとても綺麗で、まさに職人技といった印象を受けます。

↑「和彫りの指輪(Tebori様より転載)」
そして日本の「和彫り」に対して海外の彫りは「洋彫り」と言われています。
代表的な所だと猟銃などに施される唐草などの模様彫り、近年ではハワイアンジュエリーに見る事が出来る波やハイビスカスなどの彫りも、いわゆる洋彫りです。
(個人的には、ハワイアンジュエリーの彫りは「和彫り」と「洋彫り」の中間といったイメージです。)

↑「ハワイアンジュエリーの彫り(jewelrytown様より転載)」

↑「フィレンツェ彫りの伝統的な模様」
そして「洋彫り」の中のジャンルに「フィレンツェ彫り」があります。
「フィレンツェ彫り」は16世紀のイタリア、トスカーナ地方にある
「花の都」と呼ばれるフィレンツェで誕生した伝統的な彫りの技巧です。
特徴は線の細さと有機的な唐草の模様
アール・ヌーボーの様式を感じる繊細な模様が他の彫りとは違いを感じる事ができます。
「和彫り」と「洋彫り」の違いは模様だけでなく彫り方にもあるのですが
あまりに専門的すぎるので、技術的な説明はリクエストがあれば書くかもしれません。
私個人が思う大きな違いは…
「和彫り」は彫った面の美しさ
「洋彫り」は彫らずに残った面の美しさ
この違いだと思っています。
どちらも美しく、同じ模様を彫っても違いがあります。
これは彫る職人の違いも相まって、千差万別といっても過言ではありません。
人の手による彫りは量産された物とはまた違った温かさと繊細さ
そして先人の積み重ねた技術、思いが詰まった美しさがそこにはあります。
彫金師 淺野一
彫金工房Falò-orafe(ファロオラフェ)
〒544-0014
大阪府大阪市生野区巽東2-5-32
定休日:木曜日 ※予約制
TEL:070-9057-0559
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